元不登校、母になる。

学校へ行かなかったけれど、大人にはなれる。でも子育てって大変。頑張れ(不登校の)後輩たち!

新学期が始まると。

不登校の母である私は、子供に案外厳しい。

夏休みの宿題は1つ残らずやらせるし(当たり前かw)

勉強も毎日させる(当たり前かw)

 

だけど、新学期を前にすると1つだけ言うことがある。

「学校に行きたくなければ、行かなくていいよ」と。

 

そんな不登校の先輩から言われても、今のところ「行きたくない」というわけではないらしいので毎日楽しげに学校に通ってはいる。

でも、そう言ってあげることが一番だと私は思っている。

 

不登校になりたての頃の新学期、学校へ行ったことを思い出す。

 

学校の先生は毎日、交換日記とやらを書いて私に渡してきた。

当時のドラマ「金八先生」で優しい先生が生徒と交換日記をしていたのを真似たんだろう。先生が私の気持ちをなんらかの方法で知りたいようだった。

友達は、「学校に来てね!」と言ってくれていた。

 

そんな気持ちに応えるために新学期に学校へ足を運んだ。

 

学校へ向かう、廊下を歩く、階段を登る、足がまるで重りがついたように重かった。

教室の目の前に来ても、なかなか教室のドアをくぐれない。

心臓が重くて重くて潰れそうな気持ちでいっぱいだった。

 

クラスメイトの好奇な目が気になった。

久々の授業は、ついていけるわけもなかった。

休み時間は、ずっと一人。

 

あんなに先生や友達は「学校に来てね」と言っていたのに、行ったら行ったで先生は先生の業務があってフォローはない。

友達は友達のコミュニティの中にいるので、そこへ入っていくことは私にとっては巨大な壁にしか思えなかった。

 

これじゃあ、一人で家にいた方がよっぽど心は楽だ。

そんなに頑張ってその中へ入る必要があるのか、 疑問しか残らなかった。

自分がそこにいるべき人間ではないような気がした。

翌日は、全身の倦怠感に襲われた。

もちろん学校へは行けなかった。

 

私の中では、必死にみんなの期待に応えて「学校へ行く」という大きなハードルを越えようとしていたけれど、みんなにとって「学校へ行くこと」は大したことではなかったし、先生にとっても大したことにも思えなかったんだろう。

だけどその当時の私の心境としては、頑張った分勝手に裏切られたような悲しい気持ちでいっぱいになった。

 

 

先生方やお友達には、新学期に学校へ頑張って行った子のフォローをできるだけお願いしたい。

「学校にいると楽しいな。」と思える瞬間を一瞬でも増やしてあげてください。

本気で学校へ戻って来てほしいと願うならば、どうか包み込んであげてほしいと願います。